長いので回線切って読みましょう。
其の参。「湯豆腐の定義」
毎日寒い日が続く、それは鍋料理が美味しい季節であるということである。
KAZ一家でも、この季節土鍋はフル回転!何てったって料理のレパートリーが少ないKAZが台所を預かっている為、自然の摂理ってもんでしょう。←威張るな自分
……ああ、日本人に生まれて良かった!!
しかも鍋は材料さえそこそこにあれば作るのは簡単で、出来上がるのも早いし、片付けもかなり楽である。何より野菜をたくさん食べるので栄養的にも文句なし!!という訳で、ウチではだいたい週に2回はお鍋。当然それだけ鍋ばっかり食べていると言う事は、色んな鍋を食べていることになる。いくら鍋好きと言っても毎回のように同じ味の鍋はさすがに我が家でも食べないのだ。
ただしウチは貧乏なので、費用のかかるすき焼き、カニすき、てっちりなどはめったに作れなかったりする。(年に一回くらいかな)
KAZ的好きなお鍋順位。
順位 |
鍋名 |
コメント |
1 |
キムチ鍋 |
今や日本の冬のお鍋の定番!!KAZも辛いのが大好きなのでよく作る。
ただし小さい子供が食べれないので、YUU用の一人鍋を作らなければならないのが欠点かな……だしごと食べるが、残っただしでおじやを作っても美味い |
2 |
寄せ鍋 |
我が家では一番お金がかかる鍋。魚や肉をふんだんに入れる、そしてマロニーは必然!!最後の雑炊が一番美味い。これがあるから2位ですな。餃子を入れたらますます美味しいよ!だしに味がついてだしごと食べる |
3 |
うどんすき |
一番安上がり&お手軽&出来上がりが早い鍋。なんと材料費3人分約\500でも作れる。入れるもの(1)うどん三玉(\100)、(2)白菜1/4(\88)、(3)えのきだけ(\98)、(4)シメジ(\98)、(5)万能ねぎ(\98)。物足りない時は取り皿に天カスを入れればよい |
4 |
水たき |
これも定番。これの時は地鶏の肉を買いそうになるが結局買うのは安い鶏肉。昆布だしのみで魚を入れないっていうのがウチの寄せ鍋との違いかな。野菜と鶏のお鍋っていいよね、庶民って感じで。ポン酢に付けて食べる |
5 |
ちゃんこ鍋 |
鶏ガラっぽいスープがおいしい。すりごまをたっぷり入れて薄切り大根を煮込んで食べる。最後の締めはやっぱラーメンでしょ。うどんもイイしおもちも美味しい。我が家ではだしごと食べる。ポン酢は使わない。 |
6 |
湯豆腐 |
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ん??
湯豆腐のコメントが無い??
話はちょっと変わって。
KAZはGENと結婚したのは今から○年前の冬である。
KAZは九州出身。GENは生まれも育ちも西の都。
新婚時代、KAZは仕事が今以上に忙しく、GENの方が帰宅が早いということが良くあった。
さて「MoっPara雑記」読者の皆さんにはおなじみであるが、知らない方の為に説明すると、GENは料理が出来る。
更に言えば、家事は殆んどこなす事が出来る。
KAZに出来てGENに出来ない家事は、裁縫のみである。
まさしく使える旦那なのだ。
しかしここはGENを自慢するコラムではない。←のろけならよそでやれ!というツッコミが聞こえそう……
で、そんな新婚時代。
GENの帰宅が早く、KAZが遅くなったある晩の事。
帰宅すると、なんかいい匂いがする。
どうやらGENが作ってくれたようだ。
「え、ご飯作ってくれたん?ありがとう」
「今日は湯豆腐やで」
見ると、卓上コンロの上で蓋をした鍋がくつくついっている。しかし、鍋から漂ってくる匂いは、湯豆腐という感じではない。
ちなみに、KAZが実家で食べていた湯豆腐は。
だし昆布でだしを取った中には豆腐しか入っていない。
たまに長ねぎが入ることがあるが、基本的には豆腐のみのお鍋。
そして、ポン酢を付けて「あちあち」とか言いながら食する。
これがいわゆる「湯豆腐」。まさしく鍋の湯の中に豆腐のみが浮かんでいるから「湯豆腐」。
KAZも結婚するまでの認識はこうだった。
この日まで、そう思っていた。
「これ湯豆腐なん?」
不思議に思ったKAZは鍋の蓋を取ってみた。
中には、鶏肉、はくさい、春菊、えのきやシメジのきのこ類、長ねぎ、豆腐などなど、「水炊き」と呼ぶべき物が美味しそうに煮えている。
「これって水炊きじゃないの??」
私がGENに聞くと、
「なんやと??これは湯豆腐や!!
ちゃんと豆腐が二丁入ってるやないか!!!」
これって湯豆腐じゃなくてただ豆腐が多い鍋なだけでは?
などと、力説するGENを前にして、私に言える訳が無い。何せ作ってもらってる身分だ。ここで色々言って、GENが拗ねて家事をしなくなる方が困るのだ。
「――――――いや、別に美味しけりゃイイです…………」
私は、そう答えるしかなかった……。
GENの主張する湯豆腐とは。
豆腐が二丁以上入っている鍋料理である。
そう、彼にとっては「豆腐が二丁」これだけが必然なのだ。
だから、
豆腐が二丁入った寄せ鍋
豆腐が二丁入ったうどんすき
豆腐が二丁入ったちゃんこ鍋
そして豆腐が二丁入ったキムチ鍋
もう皆さんお分かりですね。
これらはGENの定義によれば、すべて「湯豆腐」なのだ。
GENと結婚してから、私は湯豆腐というものの認識を大幅に改める事になった。
そしてそれは、既に我が家においての定義となってしまった感がある。
という訳で、「鍋には豆腐二丁入れてくれ」と言うGENの豆腐好きも手伝って、
「だしの味が毎回違う
湯豆腐」
を、この冬も食べつづけているKAZ一家である。
皆さんの家での湯豆腐はどんなお鍋ですか??
教訓:結婚とは未知との遭遇である。
2002/01/21のMoっPara雑記より抜粋、02/01/22加筆